勉強の仕方

これからの子どもに必要なSTEM教育ってなに?

       

STEM教育(ステムきょういく)と呼ばれる、新しい教育のカタチが世界各国で導入され始めています。

日本でも最近、耳にする機会が増えてきました。耳にするけれども、どんな教育方式なのか、あまりイメージが湧かないことが多いかと思います。

今回は、そんなSTEM教育について解説します。また、STEM教育にあたって何をすればいいのか、いくつか具体例を紹介します。

STEM教育とは?

STEMとは

S:Science(科学)
T:Technology(技術)
E:Engineering(工学)
M:Mathematics(数学)

の4つの頭文字をとったものです。つまり、理数系の学問の総称になります。

STEM教育はこれらの学問の教育に力をいれ、IT化とグローバル化の進む時代に適応した国際競争力を持った人材を育てようとする、21世紀型の教育システムです。アメリカでオバマ大統領が教育政策に掲げたことから広まりました。

STEM教育の目的

STEMが理系の学問の総称だからといって、STEM教育は何も理系の専門性を高めることを目的にしているわけではありません。

STEM教育の根本的な目的は「自分で学び、自分で理解していくこと」です。つまり、自発性、創造性、判断力、問題解決力、論理的思考力といった諸々の能力を高めていくということです。それを可能とするのが、ITでありコンピューターでありテクノロジーです。

現代はSTEMを利用することで、「子どもが自分で学ぶ」ことが可能な時代になりました。

子どもの頃からタブレットに触れる、パソコンでプログラミングをする、ロボットを組み立てるなどのSTEMの経験することで成長し、より専門性の高い人材を増やすこと、国際社会および労働市場において価値の高い人材を生み出すことがSTEM教育の本質です。

簡単にいうと、STEM教育とは、単に知識を詰め込むだけではなく、子どもの自分で考える力を育てる教育なのです。

STEAM教育

「自分で考える力」を育てる意味を強めて、STEM教育ではなく、STEAM教育という呼び方もあります。

STEAM教育とは、STEM教育にA:Art(芸術)を加えたものになります。STEM教育が単にプログラミングやパソコンテクニックの上達を目的にしているのではないのと同様、芸術といっても図画工作の能力の向上が1番の目的ではありません。

芸術で培かわれた独創性や創造性を活かし、現実社会の問題に取り組み解決する力を養うことが期待されています。STEMと同様、そこで得た考え方をほかの分野にも応用することが求められているのです。

日本でのSTEM教育の現状

文部科学省は、全国200校以上の指定校があるスーパーサイエンスハイスクール(SSH)や国際科学技術コンテスト、科学の甲子園、グローバルサイエンスキャンパス(GSC)、次世代科学者育成プログラム、中高生の科学研究実践活動推進プログラムなどの取り組みを行っています。しかし、どれもさほど大きな成果には至ってないようです。

ほかには入試制度、センター試験の見直しもされています。

数ある文科省の取り組みでもっとも重要なのは、学習指導要領の改訂でしょう。この方面で1番大きなニュースは2020年からの小学校で実施される、プログラミングの必修化です。

小さなお子さんを持つご家庭では、最も身近な話題かと思います。

STEM教育の進展の遅い日本ですが、義務教育にプログラミングが導入されることで、今後は加速していくと思われます

STEM教育を体験してみよう

学校教育では、いまだSTEM教育が浸透していないのが現状ですが、学校以外でもSTEM教育に触れる機会はたくさん提供されています。

プログラミング教室

プログラミング教室では、実際にプログラミングを教わる実感が得られます。今後学校でプログラミングを学ぶ際のイメージも得られそうです。

専門の先生がていねいに教えてくれるので、自学自習が不安な家庭に特におすすめです。現在、学校では2020年度からプログラミングを教える教師が圧倒的に不足していますが、反対にプログラミング教室では、ITのプロによる適切な指導を受けることができます。

学習塾と同じように、体験教室を開催しているところが多いので、まずは体験から始めるといいでしょう。

プログラミングソフト

プログラミング教室まで行かなくとも、プログラミングの勉強はできます。

自宅のパソコン、タブレット、スマートフォンなどで利用可能な子供向けプログラミングソフトも、今ではたくさんあります。

全世界で展開されているScratchや、文部科学省の提供するプログラミンは、ブラウザ上で無料で使うことができるのでおすすめです。どちらも無料ですし、ビジュアルで子どもにもわかりやすく設計されています。特にScratchについては、幼児向けのScratch Jr.も用意されているので1度チェックするといいでしょう。

ロボット

アプリを使って、プログラミングをして動かせる、おもちゃのロボットもあります。子どもの扱えるレベルのものも多いです。

筆者のおすすめは「スフィロ」。この会社は以前、映画スターウォーズに登場するロボットのおもちゃを開発したことでも、大人のあいだで有名です。

スマートフォンのアプリを使い、ロボットに指令を出すことで、プログラミングソフト以上にプログラミングを感覚的に学べます。画面上だけでなく、実際のものが動くのが、ロボットプログラミングの醍醐味でしょう。

プログラミング教室の中にも、教材としてロボットを使用するところがあるようです。

タブレット教材

もちろん、プログラミングだけがSTEM教育なのではありません。タブレット教材を使うだけでも、技術教育にはなります。

純粋なカリキュラムだけでなく、子ども向けのインターネットやSNSを使えるものもあり、ITリテラシーを総合的に身につけることができます。また、理科や算数が教材で学べれば、技術だけでなく、同時に科学や数学の勉強にもなるので一石二鳥です。

理科実験

STEM教育では、座学でなく、体験が重要視されています。理科実験もそのひとつ。

実験を通して、科学の原理原則を学び取る経験が重要になってきます。その経験を積めば、観察や考察、分析が得意になり、将来に渡って社会課題やビジネス機会を見出す能力が培われるでしょう。

ブロック遊び

ものづくりは全般的に、技術・工学の興味を引き出します。

たとえば、ブロック遊びは、プログラミングにとてもよく似ています。プログラミングもブロックのように、パーツの組み合わせでできています。

目的を果たすために必要な部品は何か、それらをどう組み合わせれば正常に動作するのかを論理的に考える力がブロック遊びで身につきます。この力はプログラミングだけでなく、広く社会課題の解決に役立つでしょう。

まとめ

STEM教育は、ITの専門家を育てることが目的ではありません。

ITの発達した時代において、個性を発揮して自力で生き抜くための思考力を身につけるための教育です。

プログラミング教育もその一環でしょうし、個人でもできることはたくさんあります。ぜひ本記事も参考にしながら、STEM教育に触れてみてください。

ひとりでとっくんで有名なこぐま会ってどんな塾?調べてみると、かなりいい塾でした。

       

小学校受験対策の塾に、「こぐま会」という塾があります。
お子様の小学校受験をお考えの保護者の方にとっては、どの塾に行かせるのが良いか、どのような家庭学習をさせればいいのか、などいろいろなお悩みがありますよね。
今回は、この小学校受験対策の塾である「こぐま会」について詳しくご紹介します。

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春から小学生!入学準備として幼稚園生のうちに学習させたいこと

       

もうすぐ入学のシーズンですね。春から小学生になる子どもを持つ親御さんにとっては、ランドセルや文房具などを揃えるのに忙しいことでしょう。

そして、必要なものを揃えるのと同じくらい大事なのが、家庭内での学習準備です。あらかじめ基本を身につけておくことで、新学期からスムーズに学校の勉強についていけるようになります。

先取りしすぎると授業がつまらなくなるという話もありますが、それでも最低限おさえておいた方がよいことというのはあります。

今回は、小学校へ入学する前の学習準備として大切なことを、いくつか解説していきます。

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スマイルゼミの金額は安い?高い?小学1年生の場合で比べてみた

       

近年人気を増してきたタブレット教材。

その中でも特に有名な、最近CMでおなじみのスマイルゼミですが、気になるお値段は月額換算でおよそ3812円となっています。

他の学習法やタブレット教材と比べて、この金額は安いのか、高いのか。ただ単に額面を比べるだけでなく、費用対効果を考えながら検討していきます。

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スマイルゼミ以外のタブレット教材は?親も安心できる幼児教材とは?

       

最近CMでよく見かけるスマイルゼミ。CMを見て、タブレット教材に興味を持った親御さんも多いのではないでしょうか。

実はスマイルゼミの他にも、さまざまなタブレット教材が提供されています。そのこともあって、学習塾とも通信教材とも異なる、タブレット教材という選択肢を取り入れる家庭も多いのです。

今回はその中からいくつかを紹介して比較していきます。お子さんやご家庭の事情に合わせて、それぞれに合ったタブレット教材を選ぶといいでしょう。

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算数が得意になるとなにがいい?算数が得意な子どもになる勉強法

       

算数ほど好き嫌いの激しい教科はありません。

2017年に小学生を対象として実施したアンケートでは、嫌いな教科1位に算数がランクインしていますが、実は好きな教科1位にも算数はランクインしているのです。
好き嫌いが激しいということは、得意な子と苦手な子の差が開いているとも言えます。

そんな算数ですが、今回は算数が得意になることで得られるメリットと、得意になるための勉強法を解説していきます。

記事を参考に、得意な子はより得意に、苦手な子は克服して得意になるといいでしょう。

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小学生の習い事は何がいい?学習と両立するための勉強法も考えてみた

       

現代では、小学生のふたりにひとりは習い事に通っているというデータがあります。また、4人にひとりは、ふたつ以上の習い事に通っているとも言われており、多忙を極めている家庭も少なくはないようです。

多くの子どもが習い事に励む一方で、勉強もおろそかにしてほしくないと考える親御さんもいるでしょう。習い事のせいで、学校の勉強についていけなくなったり、受験をあきらめたりするのは、なんとしても避けたいところです。

そのため、限られた放課後の時間を有効活用するために、子どもの個性やご家庭のライフスタイルなどにあわせて、適切な習い事を選択する必要があります。

今回は、習い事の種類ごとのメリットを確認し、なおかつ習い事と並行して短い時間でできる効果的な勉強法についても考えていきます。

習い事選びや勉強の仕方の参考にしてみてくださいね。

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子どもの学力向上に有効?幼児や小学生も受験可能な検定を調べてみた

       

子どもの学力向上において有効な勉強法はなにがあるでしょうか。

たとえば、検定試験もひとつの手です。

なぜかと言うと、検定に合格すれば合格証をもらえるため、子どものモチベーションもおのずと上がります。どんどんと次の級を受けていくうちに、気づいたら先取り学習をしていたなんてこともあるかもしれません。

検定の中には、子どもでも十分チャレンジ可能なものもたくさんあります。そろばん検定、理科検定、歴史検定、論理文章検定などなど。

今回はそのなかでも特に有名で、子どもの学力向上や受験勉強に直接結びつく漢字検定、英語検定、算数検定について解説していきます。どれも学校の勉強とリンクしているので、とてもおすすめですよ。

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チャレンジ一年生を始める前に!料金や内容は?

       

もうすぐ子どもが小学校に上がる、そんな時期に気になってくるのがベネッセ 進研ゼミのチャレンジ。
「チャレンジ一年生のCMを見たことがある」、「昔やっていた」という方も多いのではないのでしょうか。

しかし、新学習指導要領の影響もあり、その頃とは変わっている内容も多いのが事実。
チャレンジ一年生について紹介していきます。

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