
最近は小学校に入る前から算数の勉強を始めていて、小学校入学の時点ですでに簡単な計算ならできる、というお子様が増えてきています。
しかし、未就学のお子様に算数を教えるのは難しく感じる方もいらっしゃるかと思います。
今回は、未就学児のお子様向けの効果的な学習方法についてご紹介します。
1.はじめに
最近、小学校に入る前の段階で算数の先取り学習をさせているご家庭が増えてきています。
小学校に入学する時点である程度数字や計算に慣れているだけで、その後のお子様の学習に対する心強さが出てきますよね。
算数はお子様が苦手とする教科ランキングで1位になるくらい、苦手意識を持つお子様が多くいらっしゃいます。
保護者の方の中にも、算数が苦手だったという方は多いのではないでしょうか。
算数は積み上げ式の教科のため、一度つまづいてしまうとその後芋づる式に苦手が増えていってしまいます。
そのため、いかに早い段階から苦手の芽を摘んでおけるかがカギになります。
また算数が苦手な教科として選ばれる一方で、好きな教科のランキングでも1位になることが多いです。
算数は苦手意識を持たれるお子様が多くいらっしゃる一方で、うまく学習を進められれば得意にすることもできる教科でもあります。
お子様に算数を得意になってもらうには、早い段階から苦手意識をなくしコツをつかんでもらうことが何より大切です。
2.オススメの算数勉強法
1.数の数え方
算数の勉強を始める際に真っ先に教えるのが数の数え方かと思います。
未就学のお子様は、数というものがどういうものかをしっかりと理解できていない場合があります。
例えば「わたし30まで数えられるよ!」というお子様に数を数えさせると、コインを指差しながら「1,2,3・・・」と数えてくれますが、口で言う数字と指差すものの数があっていない場合があります。
これは単に数字という「言葉」を覚えているに過ぎず、数というものの本質が理解できていない段階です。
数というのは、〇〇がいくつあるという「集合数」と、1位・2位・3位などを表す「順序数」というものに分けられます。
数を教える際はまずひとつめの「集合数」から教えてあげるようにしましょう。
例えば食卓の上の食器を使ってあげるのも良いでしょう。
コップとお皿がある中で「コップはいくつかな?」と聞いてあげて、コップをひとつずつ手に取りながら数えさせてあげるようにしましょう。
この集合数の概念が理解できるようになることで、その後の文章問題の学習に役立てることができます。
集合数が理解できていると、「りんごが3つとオレンジが2つあります。合わせていくつですか」という問題を解く際にイメージがわきやすくなります。
わからないと、ただ文章の中にある数字を足すだけで自分が何を解いているのか本質を理解することができないまま終わってしまいます。
足し算ならこの解き方でもそれほど問題はないのですが、これが引き算になってくるとどの数字からどの数字を引けばいいのかわからなくなってしまいます。
数字の数え方を教えてあげる際は、数と実物を一致させてあげることが大切です。
身の回りのモノを使って実際にモノを動かしながら数えるようにしましょう。
2.計算の教え方
計算を教える際はまずはじめに足し算から教えてあげるようにしましょう。
この足し算を教えてあげる際のポイントですが、いきなり式から教えるのではなく身の回りのモノを使って教えてあげると良いでしょう。
頭の中だけで考えさせるのではなく、「実体験」をさせてあげることが重要です。
例えばおやつの際にクッキーをお皿の上に3枚置いたとします。
その後お子様と一緒にさらに2枚お皿に入れてみてください。
そしてお子様に、「最初にクッキーが3枚あったよね。今もう2枚のせたけど、全部で何枚あるかな?」と聞いてあげましょう。
数か数えられれば問題なく「5枚!」と答えられるはずです。
このように、実際にモノを足して数えるという実体験を経ることでより深い理解に結びつきます。
ご自宅にあるおもちゃや、洗濯物をつかって足し算を教えてあげてもいいかもしれません。
いきなり数字だけ見せて頭の中で解かせる必要はありません。
まずは実生活の中でモノを数えながら足し算ができるようにしてあげましょう。
そして慣れてきてスムーズにできるようになったら、数字を見せて解かせるようにしましょう。
そしてこの時注意したいのが、指を使って解いたり絵を描いて答えを求めるやり方を否定しないようにしましょう。
指を使って解いているお子様を叱ってしまう保護者の方がたまにいらっしゃいます。
しかし、慣れればいずれ頭の中で暗算ができるようになります。
はじめのうちは指や絵を使って考えることが恥ずかしいことではありません。
お子様が一番理解できるやり方を尊重してあげるようにしましょう。
3.勉強のコツ
1.楽しく勉強する
一番大切なポイントは、お子様が楽しく勉強できるようにするということです。
中学生や高校生くらいになってくると多少嫌でも机に向かってくれるようになります。
しかし未就学のお子様や小学生のお子様は、一度勉強が嫌いになってしまうとなかなか机に向かってくれなくなってしまいます。
未就学の段階では、いかに勉強を楽しいと思ってもらえるかがカギになります。
そのため、嫌がるお子様を無理やり机に向かわせるのではなく、お子様の気分に合わせて勉強のタイミングを見計らってあげるようにしましょう。
2.身の回りのモノを使って教えてあげる
次に大切なポイントは、身の回りのものを使って教えてあげるようにすることです。
先ほどもご紹介しましたように、例えばおやつの際にクッキーを数えたりおもちゃを数えるなど、イメージが湧きやすいようにしてあげましょう。
未就学のお子様は頭の中でイメージして考えるのが苦手です。
そのため、身の回りにあるモノを実際に使いながら教えてあげましょう。
そうすることで、実際に紙の上で解く際にもイメージがわきやすくなります。
4.教材の比較
では、幼児向けの教材をいくつかご紹介したいと思います。
教材ごとに様々な特徴があるので、お子様に合った教材を選んであげるようにしましょう。
1.RISUきっず
こちらは算数に特化したタブレット型の学習教材になります。
アニメーションを使ったわかりやすい解説付きで、ゲーム感覚で楽しんで勉強することができます。
内容も、数の概念や計算の基礎から勉強できるものになっています。
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2.こどもちゃれんじ
こどもちゃれんじの特徴は、お子様が自発的に取り組める工夫がなされている点にあります。
付録の知育教材や映像教材など様々な道具が使われており、カバーされている学習範囲も広めになっています。
3.Z会幼児コース
こちらはZ会が出している幼児向け教材です。
この教材の特徴は、保護者の方と一緒に取り組みながら生き生きと学ぶことができるという点にあり、観察や実験などの実体験と通して学習をすることができます。
4.ぷちドラゼミ
こちらは他の幼児向け教材と比べてお勉強色が強めのものになっています。
その分複合問題や応用問題などが盛り込まれており、また幼児期から小学校までの一貫したカリキュラムが組まれています。
5.まとめ
未就学のお子様の勉強方法はなかなかイメージがつかみにくいかもしれませんが、ここでご紹介したような工夫をしてあげることで効果的に学習をすることができます。
大事なポイントは、
- 実体験を通して勉強させる
- 楽しく勉強させてあげる
この2点です。
お子様が楽しく学習を進められるように、保護者の方が一緒にサポートしてあげられると良いですね。