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子どものプログラミング教育の目的とおすすめのおもちゃをご紹介

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2017年3月に文部科学省から発表された新学習指導要領で、2020年度から小学生でもプログラミング教育が必修化されることとなりました。
また株式会社アフレルが5歳から12歳のお子様をもつ保護者を対象にプログラミング必修化に関するアンケートを実施したところ、「プログラミングを子どもに習わせたいと思いますか」という設問では、「習わせたい」「どちらかと言えば習わせたい」と回答した保護者の方が97%もいました。

プログラミングに対して高い関心を持っている人はこんなにもいるんですね。
そこで、このページではプログラミングを学ぶことが出来るおもちゃについていくつか紹介します。
その前に、プログラミングを通しての目的や身につく力について説明していきます。

1.プログラミングとは?

プログラミングという言葉が昔より聞くことが多くなりましたが、実際にプログラミングがどういうものなのかを理解していない方も多いのではないかと思います。
簡単に説明するとコンピュータープログラムを作成することによって、人間側が意図した通りの動きをするように、コンピューター側へと指示を出すことをプログラミングといいます。

コンピューターは勝手に動くということはなく、指示した通りにしか動かないので、正確に指示を出す力が必要となってきます。
しかし、プログラムに不備があった場合は、人間のように機転を利かせて動いてくれません。

プログラマーが起こりうるエラーを事前に予測し、そのエラー発生時の処理を記述しておく必要があるのです。

2.小学校段階におけるプログラミング教育の目的

小学校段階におけるプログラミング教育の目的は、将来どのような職業についたとしても時代を超えて、普遍的に求められる力としての「プログラミング的思考」などを育成していく、というものです。
プログラム言語を覚え、プログラミングの技能を取得したりといったことは目的ではないです。

「プログラミング的思考」とは、自分が意図している一連の活動を実現していくことに対して、どのような動きの組み合わせが必要であり一つ一つの動きに対応した記号をどのように組み合わせ、改善したら最適な行動につながっていくか、を論理的に考えていく力のことです。
このような力は身近な問題解決をする際にも大きく機能していき、成長にもつながっていきます。

小学校では、国語や算数、理科などのすでにある教科のなかで、プログラミングを取り入れた学習が実施されるとのことで、プログラミングという新しい教科ができるわけではないです。

3.プログラミング学習で身につく力

1.論理的思考力

プログラミングではコンピューターにどういった処理をさせたいのか考え、具体的な指示を出さなければなりません。
それによって、日常での会話においても頭の中で相手に分かりやすく伝えていくにはどうしたらいいのか、道筋や言葉の組み合わせを考えることができます。

2.豊かな発想力と想像力

プログラミングでは、コンピューターを動かし、頭に思い描いたものをかたちにしていきます。
そのためには、自由な発想と想像力が必要不可欠なものとなってきます。
子どもはもともと想像力が豊かで頭もやわらかいのですが、プログラミングを学ぶことで、これらの力を伸ばしていくことができます。

3.問題解決をする力

プログラムには失敗がつきものです。
エラーや意図しない動きをしてしまうことがあります。

エラーなどのトラブルに対して、試行錯誤を繰り返すことで、問題解決能力がつきます。
これによって、無意識のうちに失敗は間違いではないこと、成功へのプロセスであるということが学べます。

日常生活でも問題解決能力は活かすことができるでしょう。

4.プログラミング学習でおすすめのおもちゃ

小学生におすすめ

1.レゴマインドストームEV3

「レゴブロック」というものはご存知の方も多いと思います。
この製品はレゴブロックとそれを動かすアプリケーションがセットになったロボット開発キットです。

カラーセンサーやタッチセンサー、動きを与えるモーターなどがついており、自分だけのロボットを作ることができます。
アプリケーションでプログラミングすると「歩く」「話す」「撃つ」「掴む」などの動きを与えられます。

2.Ozobot(オゾボット)

オゾボットとは、スマホやタブレット、紙に描いた線をたどって動く小さなロボットのことです。
光センサーによって色を識別できます。

色々な線を組み合わせたプログラムを考えることで、光らせたり、様々な方向に進んだり、くるくると回ることが可能です。
専門的な知識がなくても、紙とペンであそぶことが可能です。

幼児におすすめ

1.PETS(ペッツ)

対象年齢:3歳半~

色々な方向のブロックを背中に差し込んで、命令されたとおりに動くロボットです。
マス目の書かれたシートの上を走らせ、時には障害物をよけながらスタートからゴールまで走らせます。

「前に進む」「後ろに進む」「左を向く」「右を向く」「繰り返す」と記されている5種類のブロックを使い、3×4のマス目のなかの「爆弾カード」をよけて「ケーキカード」を通過し「お城」のゴールに行くまでが1ゲームです。
カードの置き場所やカードを増やすことで難易度は変えられます。

実は、この「繰り返す」がプログラミング思考では重要なものとなってきます。
第11回キッズデザイン賞を受賞

2.コード・A・ピラー

対象年齢:3歳~6歳

アメリカの有名な子ども向けおもちゃ会社のFisherーPriceが販売しているイモムシ型のロボットです。
パーツの連結を工夫することで、子どもの考える力を伸ばしてくれるおもちゃです。
ライトやサウンドの機能もあり子どもの好奇心をくすぐります。

「前進」「右折」「左折」「サウンド」の4種類のパーツがあり、パーツの連結部分はUSBのようになっていて、子どもでも簡単に抜き差しができます。

3.Cubetto(キュベット)

対象年齢:3歳~小学校低学年

イギリスで開発された子ども向けのプログラミングおもちゃです。
コーディング言語やスクリーンなど使わず、ブロックとボードで木製のロボットを動かします。

カラフルな4つのブロックには「前に進む」「左に90°曲がる」「右に90°曲がる」「1回転する」といった役割があります。
マップにはイラストが描かれていて「船に行く」「山へ行く」といった行動を4つのブロックの機能を駆使して遊ぶことができます。

4.Viscuit(ビスケット)

対象年齢:4歳~

ビスケットは無料で使えるプログラミングアプリです。
とても簡単なプログラミング言語となっており、自分で描いた絵をゲームやアニメーションのように動かすことができます。
仕組みは単純ですが、組み合わせによっては、単純なプログラムから難しいプログラムまでつくることができます。

いきなりパソコンやタブレットを持ってきて、プログラミングのあれこれを教える前に、このようなおもちゃや簡単なアプリから入ってみるのもおすすめです。
おもちゃの遊びを通して、興味を持つきっかけを作ってあげるといいですよ。

もし、子どもが興味を持ち始めたら、プログラミングサービスを利用したり、イベントやプログラミング教室に行ってみるなんてのもおすすめです。
また、このように幼児からでも楽しみながら学ぶことができるおもちゃもあります。

プログラミングに年齢は関係ありません。
パソコンやタブレット以外に、こんなにもおもちゃが存在しています。小さなうちからプログラミングを学んでみるというのもいいですよ。

5.まとめ

いかがだったでしょうか。
今回紹介したのはほんの一部です。調べてみたら、他にもまだでてきます。

失敗をすること、挑み続けるという精神は大人になっても大切なものです。
プログラミングはこれらの大切なことを子どもの遊びの延長線で教えてくれるいい教材であると思います。
ぜひ一度さわってみてください。