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中学受験で有名なサピックス、いつから通えばいいの?

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難関校を目指すお子様が通う進学塾というイメージの強いサピックス。
将来的に中学受験をさせて難関校合格を目指したいけれど、いつ頃から本格的な勉強を始めるのがベストなのか?と考えている親御さんは多いはず。

そこで今回はサピックスの特徴、カリキュラム、そしてどの時期から始めるのがいいのかについてご紹介します。

1.サピックスについて

考える力・表現する力

サピックスの授業では、単に知識を詰め込むだけではなく「考える力」を重視した授業が行われています。
最近の中学入試問題では自分の力で考え答えを導き出す、いわゆる「思考力」を問う問題が多く出題されています。

そのため、授業スタイルも生徒と先生が相互にコミュニケーションを取りながら討論していく方式を採っています。

また、中学受験に限らず考える力の重要性は増してきています。低学年の時期に暗記ばかりの勉強をやってしまうと、高学年以降の勉強で大きくつまずいてしまう事になります。

簡単な計算問題に関しては暗記でも解けてしまうのですが、文章問題やグラフ、図形の問題などを勉強するようになると、「知っている知識を組み合わせて自分で解き方を考える」タイプの問題がどんどん増えてきます。

その段階になって初めて自力で考えようとしてもなかなかうまくいかないものです。
そのため、早い段階から自力で考える頭の使い方を勉強しておくことで、その後の勉強でつまづいてしまうことを防げるようになります。

自発的学習

サピックスでは、お子様が自分から学習したいと思えるうような学習を重視しています。

低学年のお子様は特に、楽しくないとなかなか自分から勉強しようとはしないものです。
そのため、いかに勉強を楽しいと思ってもらえるか、自分から勉強したい!と思ってもらえるように様々な工夫がなされています。

例えば、お子様に対して何か目標を提示してあげることで、勉強に対するモチベーションを高めることができます。
ただただ終わりの見えない状況で勉強し続けるよりも、何か達成したい目標があることで、勉強の目的が見えてくることになります。

また、講師の側でもお子様が考えたことや発言に対して前向きな評価を与えることで、お子様が勉強に対して楽しさを感じられるようになります。
褒められることで、楽しさだけでなく自分の成長を自分で実感するとができるというメリットもあります。

効果的な学習

サピックスでは予習を行わない方針を採っています。
教室にきて初めてその日の課題に取り組み、自宅に帰ったら復習に専念します。これは、新しい内容を知ると同時にその内容をしっかりと定着させることを重視しているためです。

また予習を行わない理由として、初見の問題に出会う入試を重視しているというのもあります。
入試では、今まで見たことのない問題に取り組むことになります。

そのため、授業でもその場で初めて見る問題に試行錯誤しながら答えを導き出すということを意識しています。

少人数制

サピックスでは、ひとクラス15~20人程度の少人数制クラスを採用し、また、クラスごとのレベルに合わせた授業を行っています。
そして常にお子様のレベルに合わせた授業ができるよう、1~2ヶ月ごとにクラス替えを行っています。

少人数制をとることで、お子様一人一人に対して適切なアプローチができるようになります。
一人一人にあった教育を受けられるメリットと、同じ目標に向かって努力する友達がいるというメリットの2つを併せ持っていると言えるでしょう。

また、頻繁にクラス替えが行われることで常にお子様の学力にあった授業を受けられることができます。実力をつけるためには、自分の現状にあったレベルの授業を受けることがとても重要です。

難関校を目指しているから難しいクラスに入るものもちろん大切ですが、今の実力はどの程度なのか、最終的にどこまで力を伸ばしたいのか、これらを考慮して長期的な視点で学習計画を立てる必要があります。

低学年教育

サピックスの基本方針は、4、5年生で実力を身につけ、最後の1年間で実践力を養います。

しかし、サピックスには低学年向けのコースもあります。
このコースでは、高学年で学習する範囲を単に先取りするのではなく、中学受験に向けた学習の前段階としての土台を養います。

低学年の時期から学習を始めることで、比較的ゆとりを持って学習に望むことができます。

この時期に基礎知識や頭の使い方、そして学習習慣を身につけておくことで高学年になってからの学習でつまづいてしまうリスクも減らすことができます。

教科別指導方針

ここでは主に算数に関する指導方針をご紹介します。

算数では、ただ単に公式を覚えさせる教育ではなく、学年やお子様の発達段階に応じて授業に工夫がなされています。

例えば1、2年生の時期は算数に楽しさを感じてもらえるようにすること、3、4年生では思考力や直観力を身につけること、5、6年生では論理的思考力や実践力を重点的に身につけることを意識しています。

ただ教科書の内容を覚えてもらうだけではなく、長期的な視点でお子様の成長を支えらえるようなカリキュラムになっています。

2.サピックスのメリット

上位校を中心とした合格実績

サピックスの合格実績は他の塾と比較しても良いものとなっています。
そのため、難関校合格を目指すお子様やその保護者の方にとっては信頼できる目安になるそうです。

頻繁にクラス替えが行われる

先ほどもご紹介しましたように、サピックスでは定期的にクラス替えが行われます。お子様にあった授業を受けられるという点以外にも、お子様の競争心を掻立てるというメリットがあります。

ライバルや目標があることで、お子様のモチベーションアップにつなげることができます。

3.サピックスのデメリット

ついていくのが大変

上位クラスになればなるほど、授業についていくのが大変になります。

ついていくことができればお子様の学力をどんどん伸ばすことができるのですが、一度ついていけなくなってしまうと遅れを取り戻すのはかなり大変だそうです。
自宅での宿題も多いため、余計に遅れを取り戻すのが難しいようです。

テキストが毎回配布される

サピックスでは、授業のたびにその都度テキストが配布されます。

そのため、自宅でそれらをしっかり管理しないと復習の際にかなり苦労することになります。お子様ご自身で整理していただくのが一番ですが、難しい場合は保護者の方が手伝ってあげると良いでしょう。

クラス替えの頻度

先ほどご紹介したメリットがお子様によってはデメリットになることもあるそうです。
頻繁に行われるクラス替えにプレッシャーを感じてしまい、逆にやる気をなくしてしまう場合もあります。

お子様の性格などをよく考慮して入塾を検討した方がいいかもしれません。

4.いつから始めるのがいいのか


では、サピックスで中学受験対策をしたい場合、いつから始めるのが良いのでしょうか。

もちろんお子様のモチベーションや学力にもよりますが、3年生の2月までに入塾するのが良いでしょう。

中学受験に向けた本格的なカリキュラムが始まるのは4年生からです。そして4年生の授業は3年生の2月から始まります。

もちろんそのあとに入塾でもいいのですが、どんどん勉強を進めている環境に途中から入っていくのは大変かもしれません。
一度ついていけなくなるとそのあとが辛くなってしまうので、入塾するのであれば本格的に受験勉強が始まるタイミングにするのが良いでしょう。

それ以前であれば、お子様のやる気があるのであればどの時期からでも問題ないと思われます。

重要なのは、お子様のやる気を確認してあげることです。やる気がないのに塾に入っても、思うような学習効果は得られません。

中学受験から逆算して、お子様の実力とやる気を考慮して入塾のタイミングを決めてあげるようにしましょう。

5.まとめ

今回は、サピックスの特徴と、いつ頃入塾するのがベストなのかについてご紹介しました。

ポイントは、お子様の実力とやる気をしっかり見極めてあげることです。それらを踏まえた上で、本格的な受験勉強が始まるタイミングまでに入塾するのがいいでしょう。

また、一度進学塾に入りそのカリキュラムで学習進めてしまうと、途中で違う塾に移るのは難しいです。全く異なるカリキュラムで新しく勉強を始めるとお子様が混乱してしまい、学力に影響が出てしまう可能性があります。

そのため、中学受験本番までその塾に通い続けられるのか?という点もしっかり検討してあげるようにしましょう。

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