
小学校入学後、中学受験を決意されている方もいらっしゃるでしょう。
受験といえばまずは塾に通うというイメージがありますが、その塾の選び方に迷われる方もおおいはず。
そこで今回は中学受験をお考えの方向けに”小学校低学年から早稲田アカデミーにかよう際のメリットデメリットについて解説します。
1.小学校低学年での勉強の目的
そもそも小学校低学年ではどのような目標をもって勉強すればよいのでしょうか。高学年の受験直前期の勉強方法についてはイメージしやすいですね。入試問題を解いて試験対策をすることになるでしょう。
しかし、低学年のうちに何をしておくべきなのかとわれると、なかなかイメージしづらいですよね。
小学校低学年で目的とするのは”後から伸びる力”を養ってあげることです。この”後から伸びる力”は3つの要素に分解できます。
①自宅での学習習慣
受験期には皆塾や学校である程度の勉強をしています。
しかし、習ったことを定着させるにはお家での学習が必要です。
塾や学校だけに頼らず、家でも学習をコツコツ積み重ねられる人がライバルたちの中で結果を出せるのです。
②勉強は楽しいのだという感覚
だれしも楽しくないことに取り組むのは気が向きませんし、楽しいことなら苦痛なく取り組みます。
そして、自ら積極的に取り組むと、人にやらされるよりも学習の効率が上がります。
ライバルたちが皆ある程度の時間をとって勉強してくる中で、学習の効率は受験に勝つための鍵となります。
③自分が勉強はできるのだという自信
これは考え抜く姿勢につながるからです。
昨今の受験では知識を暗記するだけの問題は減ってきています。
むしろ難しい問題に対して徹底的に論理的に思考する力や、知識同士をつなぎ合わせて新しいものを生み出す力が問われるようになっています。
難しい問題に直面したときに、投げ出さずにそこに取り組む必要があります。”自分は考え抜けばこれを解けるのだ”という自信があると最後まで考え抜ける子になります。
よく低学年の学習では先取りが大切にされます。しかし、早く進むことそのものに価値はありません。速度は必ずどこかで追いつかれるものだからです。
先取りをするよりも、学習の中で上記のような要素を養ってあげることが大切なのです。
2.早稲田アカデミーの特徴・概要
早稲田アカデミーにはどのような特徴があるのでしょうか。コンセプト・授業スタイル・教育システムの3点に絞って紹介します。
特徴①:理念は「本気でやる子を育てる」
早稲田アカデミーでの目標はもちろん、”中学受験合格”です。
しかしこれに加えて、中学受験を通し
- 自ら目標を定め
- 目標に向かって努力し
- 目標を達成する
経験をしてほしいという立場をとっています。
”自ら目標を定め、その目標に向けて努力し、達成する経験を通して、
子どもたちが自らの力で未来を切り拓ける人に成長できるよう全力で応援します”
(早稲田アカデミーホームページより抜粋)
他の塾では”思考力”・”創造性”などの能力の育成をかかげることはありますが、
人生へのスタンスを教えようとしている点は早稲田アカデミーに特徴的です。
自分で考えて意思決定をさせるために、ときには答えをすぐに伝えず、
意思決定に必要な情報のみをわたし、考えるサポートに徹することもあるようです。
特徴②:授業は少人数で緊張感をもって
授業はレベル別の少人数クラスでです。緊張感を持った授業を行うため、授業中の私語は禁止となっています。
授業で用いるメインテキストは四谷大塚の予習シリーズです。補助的に早稲田アカデミーのオリジナル教材も用いられます。
授業はあくまで解いた問題の解説を聞く場として設けられています。自宅でどれだけ予習できるかが、理解のカギになります。
特徴③:学習システム
早稲田アカデミーでは定期的にテストを行い、これによりクラス編成がなされています。優秀者の成績を張り出すことで、生徒にやる気を持たせています。
進路指導や、保護者会、受験傾向の共有会などが設けられています。保護者が生徒の様子や受験の動向についてきちんと情報を得られるようにしています。
3.早稲田アカデミーに通うメリット
小学校低学年のうちに早稲田アカデミーに通うとどのようなメリットがあるのでしょうか。
①テストで伸びを実感できる
定期的なテストがあると、自分の学力の伸びを実感しやすくなります。
勉強を頑張った分だけ成績が伸びると、自分はやればできるのだという実感を持ちやすくなります。
②宿題と予習が課される
授業は予習を前提に行われます。学習内容の定着のために、十分な量の宿題も課されます。
自宅でこなさなくてはならない学習の量が増えるため、もしそれらをきちんとこなすことができれば学習習慣がしっかりと定着するでしょう。
③”やさしすぎてつまらない”も”わからなくてつらい”もない
授業の内容が簡単すぎると退屈で、勉強はつまらないと感じてしまいます。
一方、授業が難しすぎても、自分は勉強ができないのだと感じ自信を失ってしまいます。
早稲田アカデミーでは、レベルに合わせた授業を受講できるので”簡単すぎてつまらない”も”難しすぎて自信がない”も防げます。
4.早稲田アカデミーに通うデメリット
①プレッシャーを感じやすい
早稲田アカデミーでは定期的なテストで、お子さんの相対的な立ち位置が可視化されます。
ここで、他の子に勝ちたい、というモチベーションで頑張れる子はやる気を出してくれますが、中にはそうでない子もいます。
自分のペースで進みたい子の場合、塾に行くのがつらくなってしまったり、勉強そのものの楽しさがわからなくなってしまうことも考えられます。
②学習習慣の形成に親御さんのサポートが必要
たくさんの宿題があるからといって、かならずしも学習習慣が形成されるわけではありません。自分から取り組んでくれるようになるまでに苦労があります。
自宅には勉強への強制力がありません。
最近話題のタブレットなど、ゲーム感覚で学べる教材であれば、その中でも自分からとりくんでくれるかもしれません。
しかし、塾の宿題などに関していえば、最初のうちはどうしても親御さんが声かけをしてあげる必要があります。早稲田アカデミーでは自宅での学習量が多いのでなおさらです。
③すすむペースが一律
お子さんの中には理解が早くどんどん先に進みたい子もいます。逆に、ゆっくりとしたペースで進みたい子もいます。
その子に最適なペースで学習を進めていくことが大切です。
ところが早稲田アカデミーでは授業のペースが一律です。
先に進みたい子の知的好奇心にふたをしてしまったり、ゆっくり進みたい子のプレッシャーになることもあります。
5.まとめ
低学年のうちは先取りすることよりも「後伸び力」をつけてあげることが大切です。
- 自宅での学習習慣
- 勉強は楽しいという感覚
- 勉強への自信
はあとあとの学力の伸びに大きく影響を与えます。
これらを念頭に置いた時、小学校1年生から早稲田アカデミーに通うメリットは
- 宿題が多くでる
- レベル別の授業
- テストで学力の伸びを実感できる
です。
一方でメリットは
- 親御さんに負担がかかる
- プレッシャーを感じやすい
- 授業の進むペースが一律
です。
お子さんに合うかどうか考慮したうえで入塾を決めましょう。