近年早期教育が非常に注目されており、小学校に行く前の未就学児でも、足し算・引き算ができる子が多くなってきました。
また早期教育は小学校の授業の導入がしやすくなることや、右脳の開発、子供の能力を最大限に伸ばすことができるなどメリットはよく聞きます。
しかし本当にメリットだけなのでしょうか?
今回は早期教育のメリットにも触れながらながら、早期教育での弊害の例もあげつつ比較していきたいと思います。
早期教育とは
早期教育とは一般的な教育時期よりも早い段階で勉学やスポーツ、音楽に取り組むことを言います。
有名どころではくもんさんや七田式さんがそれにあたります。
ひと昔前までは早期教育をしている子どもはごく僅かでした。
しかし最近では早期教育をする家庭は劇的に増えていて、ほとんどの子どもが小学校に入る前に何かしらの早期教育をしているといった地域もあるほどです。
また、早期教育は脳科学や心理学の発達に伴い様々な方法が提唱されつつあり、日々よりよいとされる早期教育法が提案されています。
脳が柔軟で考え方が豊かな時期に早期に教育しておくことにより、さらなる子供の能力を伸ばしていくといったものとなっています。
早期教育のメリット
得意分野を見つけて伸ばすことが出来る
まず初めに得意分野を早い段階からみつけて伸ばすことが出来るというメリットがあります。
オリンピックに出るようなアスリートを見てみると、どの選手も早い段階でそのスポーツに出会っていることが多いです。
そして才能のあるスポーツを見つけ、それを継続することによってそのスポーツの成果を発揮することが出来ています。
勉強も同様に早い段階から身につけることによって、その能力を最大限に伸ばす可能性を高めてくれます。
記憶力を伸ばすことが出来る
また記憶力を伸ばすことができるようになります。
頭の柔らかい早期の段階で集中する癖をつけることで、記憶力をつける特訓にもなります。
記憶力は一生必要な能力ですので、身につけられる時期に身につけておきたいですね。
勉強へのモチベーションが上がる
他のメリットとして勉強へのモチベーションが上がるということがあります。
早期教育は自分のペースで勉強でき、むしろ学校で習うよりも早い段階で勉強するので、その単元を習う頃には心に余裕を持って取り組むことができます。
さらに学校でやるころにはみんなに勉強を教えてあげられるなどして勉強得意だと思えるようになったろ、自信がつきます。
早い段階で勉強するだけで勉強へのモチベーションが上がるのはとてもメリットのあることではないでしょうか。
早期教育の弊害
”早期教育のメリット”であげたように早期教育のメリットはよく聞くのですが、はたしてそんなにメリットばかりなのでしょうか?
もちろん「早期教育のメリット」で挙げた項目は事実なのですが、逆にメリットがあるからこその反動のデメリットもあるようです。
それでは早期教育の弊害を見ていきましょう。
ストレスがたまっていく
まず初めに挙げられるのは、勉強することでストレスがたまっていくということです。
早期教育はほとんどの場合が子どもの意思で始めるものではなく、「少しでも勉強面で遅れないように、他の子よりも優秀になってほしい」といった親御さんの思いやりから始まることがほとんどです。
しかしこの思いやりが裏目にでてしまい、子どもは必要以上にプレッシャーを感じてしまい精神的に不安定になってしまうというようなことも起こりうります。
学校の勉強をおろそかにしてしまう
また早めに学習することで学校の勉強を疎かにしてしまうという可能性もあります。
早期学習のメリットは学校での勉強を復習にも使えるというようなことがあげられますが、中途半端な理解で「この単元は前に勉強したことあるから」と授業を聞かなくなってしまうのでは逆効果です。
学習は繰り返すことで定着するので、学校での学習を怠ってしまうと、全くの意味がありません。
早期学習で学んだからと自分の力を過信してしまうのではなく、授業でさらに復習をするという思いで取り組ませるようにしましょう。
優柔不断になってしまう
また早期教育を行っている子どもの中には、自分で決断することが出来ず優柔不断な性格になってしまうという可能性があります。
これは、早期教育によって与えられたものを上手くこなす能力が身につき、逆に与えられないと自分で考えられないようになってしまう可能性があるということです。
早期教育は悪くないのですが、このように指示待ち人間になってしまうのはとても大きなリスクですね。
早期教育の取り組み方
さて、”早期教育の弊害”で説明したように早期教育にはある程度のリスクが伴うものです。
しかし早期教育の弊害に注意しつつ行えば弊害を取り除くこともできます。
間違った教育をしないためにもここでは正しい早期教育の取り組み方を説明していきたいと思います。
無理に詰め込みすぎない
まず初めに大切なことは無理に詰め込みすぎないということです。
幼児期は頭が柔軟で多くのことが覚えられるといいますが、それには個人差があります。
無理に多くのことを詰め込もうとするとパニック障害のようなことをおこしてしまう可能性もあります。
そこまでして無理して詰め込むのであれば早期教育はしない方がマシです。
早期教育は誰にでも合うわけではありません。
子どもの能力を過信しすぎず、「余力とやる気があれば早期学習にも取り組んでみる」といったように気軽に取り組むくらいが丁度いいと思います。
親子で取り組む
また親子で取り組むということも大切です。
親子で取り組むことによって勉強を押し付けられているという思いにならなくなり、一緒に遊ぶ一環で勉強していると感じられるようになります。
早期の段階から勉強嫌いになってしまってはこれから伸びる可能性をつぶしてしまう可能性があります。
早い段階から「勉強は嫌い」と思ってしまっては、勉強の食わず嫌いで今後勉強してくれなくなる可能性もあります。
まずは一緒に学習に取り組み、勉強は楽しいと思ってもらえるようにしましょう。
周りの子どもと比べない
周りと比べることは悪いことでは無いのですが、これを親御さんに言われてしまうとかなりショックを受けることがあります。
親御さんから子どもを比較することは言わないしましょう。
比較というのは他人とではなく、できなかった頃のことと比べてあげて「前はできなったのにできるようになったね!」といったように前向きに比較してあげるようにしましょう。
成長を褒めてもらえば、やる気にも繋がりますね。
まとめ
今回は早期教育のメリットやデメリット(弊害)について比較しました。
早期教育は向き不向きがはっきりしています。
無理に早期教育をさせようとすると今回紹介した弊害を起こしかねません。
まずはしっかりと子供と向き合って一緒に取り組んであげることによって子供が早期教育をする余力があるのかどうなのかがわかってくると思います。
無理に早期教育をするのではなく、その子一人一人に合わせた環境を整えてあげるのがいいかもしれません。
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