
算数は幼児期から差が出始める科目です。
言い方を変えれば幼児期の頃から少しずつ「算数」に触れていくことによって、小学校に入るころには周りと大きな差をつけることができます。
今回は算数を幼児期にどのように取り組んでいけば良いかを紹介していきます。
1.幼児期教育について
近年、全国的に幼児期教育に注目が集まってきています。
幼児期教育といっても小学校受験に力を入れているところもありますし、体操教室やピアノ教室など色々あります。
勉強以外のことにも早めに取り組む「早期教育」が高まりつつあります。
都心のお住まいの親御さんのお話を聞いていると「みんながやっているからうちの子も遅れないように」といって周りと遅れることを心配される親御さんが多いように感じます。
このような幼児期の教育はメリットはとてもあるのですが、少し間違った方法を取ってしまうとせっかく得意になると思って始めさせた勉強ないしはスポーツ、音楽を嫌いになりかねません。
嫌いになってしまっては幼児期教育の効果は全くありません。
せっかく幼児期教育をするんだったら正しい教育をしていただきたいということで、今回は算数に絞って詳しく紹介していきます。
2.算数を幼児期に学ぶメリット
算数を幼児期に学ぶメリットとしてまず初めに挙げられることは、小学校に入ったときにアドバンテージをもって算数の授業に取り組めるということです。
数年前までは「算数は小学校に入ってから学ぶもの」で、幼児期に学んでいる人はほとんどいませんでした。
しかし最近では、幼児期から専門の塾が出来たり、幼稚園で足し算を習うなど、算数に触れる機会が増しています。
その結果小学校に入った時には周りのお友達はすでに足し算引き算が完璧ということもあります。
その時点で自分は算数が苦手だ…と、低学年の時点で「算数嫌い」に陥ってしまうことはよくあります。
他にも算数を幼児期に学んでいくことによって早くから算数に興味を持ってもらうということもできます。
小学校から学ぶ算数は学問としての算数です。
しかし幼児期に学ぶ算数は興味を持ってもらうための楽しい算数ですので、この時期に算数をしっかりと理解する必要がありません。
プレッシャーが無い中で算数の勉強をできるので親子ともに楽しんで算数を学べる貴重な期間といってもよろしいのではないでしょうか?
このように算数を幼児期に学ぶことによって、小学校に入った時にアドバンテージを持って算数に取り組むことが出来るといったことや、算数に対する拒否反応をなくすことができるのです。
3.算数を上手く取り入れる
ではどのようにして幼児期に算数を取り入れていけばいいかということを紹介していきます。
まず初めに気を付けていただきたいのは無理に足し算引き算などの学問としての算数を始めさせないということです。
算数といえば計算のイメージが強いと思いますが、これは無理にはやらせる必要がありません。
むしろやっていただきたいのは遊びの中に算数を取り入れるということです。
遊びの中でも特におすすめなのが、積み木やブロックなど図形のセンスを鍛えるの遊びです。
図形問題は小学校に入って苦手な子と得意な子ではっきりわかれます。
特に男の子の方が図形は得意な子が多く、女の子の方が苦手な子の方が多い印象を受けます。
親御さんの声を聞いてみると、女の子はお絵かきなどの遊びををよくする子が多く、男の子の方が積み木やブロックなどの遊びを好んでやっている子が多いです。
このことからもわかるように、図形にどれだけ親しんでいるかによって図形センスが鍛えられるか決まってきそうですね。
次に紹介するのは迷路を使った遊びです。
迷路を使った教材は幼児教材売り場にもよくあります。
迷路がどうして幼児期にいいかというと集中力と先を見通す力を身につけることができるからです。
これは算数にとても大切な能力です。
実際に迷路が好きという子は、集中したら周りの音も聞こえなくなるくらいに集中する子が多いです。
また難しい問題に出会った時に、いかに投げ出さずに先を見通して取り組めるかという力は必要になっていきます。
このようにパズルで遊びながら算数に必要な能力を鍛えることができます。
次は数字に触れる機会をつくるということをおすすめします。
数字を触れるときに気を付けていただきたいのは、数字を呪文として覚えさせないということです。
これはどういうことかというと、お風呂で「10数えたらでよう」といって口頭で10言えるように特訓しても、これは数としての10を知っているのではなく、呪文のように10を知っているにすぎません。
呪文のように覚えてしまうと、いわゆる「指折り計算」からなかなか離れなかったりすることになるでしょう。
それではどのように数字としての数に触れていくかというと、実際に物を使って数を答えさせるようにしましょう。
数字というものを呪文ではなく数として認識できるので、実際に足し算など計算をするときによくある「ケアレスミス」を減らすことが出来たり、計算スピードもとても速くなります。
4.集中力をつける方法
「算数を上手く取り入れる」で書いたようなことをさせたくても「なかなかやってくれない、やったとしても全然続かない」ということがあると思います。
幼児が集中できる時間はわずか数分と言われていますが、特訓によって劇的に伸ばすことができるようになります。
幼児期は脳がまだ柔軟な時期なので、色んなことに興味を持ったり伸ばすことが出来る貴重な時期です。
そこで、「算数の勉強をさせたくても集中力が続かない」といったご家庭向け、幼児期の集中力トレーニング法を紹介したいと思います。
幼児期に必要なことは親御さんも楽しんで遊ぶことです。
例えば「積み木をやりなさい」といって子供にやらせるよりも、親御さんが「積み木楽しいよ!一緒に遊ぼうよ!」といったように子供と一緒の目線に立って取り組むことによって、お互い楽しんで取り組むことができます。
遊び始めたら目標を決めてあげて、完成した時の達成感を感じることが出来るようにしましょう。
ただ単に積み木をやるよりも「積み木でお城をつくろう!」といったように目標を設定することで、それに向けて集中して努力できるようになります。
目標設定はまずは親御さんに決めていただいて、慣れてきたら「次は何作るの?」といったように目標を決めさせることで自ら目標設定ができるようになり、さらに集中力を高めることが出来るようになります。
最後に必要なことは目標が達成されたらしっかり褒めてあげるということです。
褒められて嬉しくない子供はいません。
誰しも褒められたら嬉しくなり、「次はもっと褒めてもらえるように頑張るぞ!」となるものです。
しっかり褒めてあげて子供のやる気と集中力を伸ばしましょう。
5.まとめ
今回は幼児期の算数教育としていくつかの方法を紹介しました。
幼児期に遊びながら様々なものに触れ、色々なことに興味をもってもらうのはとても大切です。
その遊びに算数の要素を少し入れてあげるだけで、小学校に入った時に大きなアドバンテージを持つことができます。
絶対音感は6歳までに音楽に触れていなければ身につくことは難しいと言われています。
算数も幼児期にしか身につかない要素というのもあります。
今回の紹介した方法も一例にすぎませんが、子供の興味を持ってもらえるようにいろいろ試してみてはいかがでしょうか?
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