
「成功に近道はない。毎日コツコツ」をモットーにしている学習教材「いちぶんのいち」1日20分、プリント1枚取り組むというシンプルなスタイルをとっており、料金も比較的安く設定されています。
しかし、この「いちぶんのいち」にもメリットだけでなくデメリットも存在します。今回はいちぶんのいちのメリットデメリットについてご紹介します。
1.いちぶんのいちとは
「いちぶんのいち」とは、一分の一株式会社が出版してる幼児から中学生まで使える家庭用の学習教材です。
問題プリントの冊子と説明プリントの冊子の二冊セットが毎月届く仕組みになっています。
1日に説明プリント1枚、問題プリント1枚の計2枚に取り組むことが目標とされており、目安の時間は1日20分です。
説明プリントは問題プリントに赤字で解説が入れられているものになっており、問題プリントを解き終わった後に説明プリントと並べて比較しやすいようになっています。
内容も学校で使用している教科書に合わせたものになっているため、無理なく進められるようになっています。
全体の特徴として、先取りをしてどんどん進めていくよりも「自主的な学習姿勢」を育てることを重視した教材です。
2.教材の内容
1.幼児コース
幼児コースは「すうじ」と「ことば」の二科目を勉強します。
それぞれの科目をレベル1〜レベル3までの三段階にわけで学習し、お子様の年齢に関係なくどの時期からでもスタートできるようになっています。
目安としては、お子様が物事に興味を持ち始めた時期に始めるのが良いとされています。
レベル1では、まだ文字を読めないお子様向けの問題になっています。
「ことば」の問題ではまずひらがなの読みを学習し、絵などを用いて単語を覚える勉強もしていきます。
「すうじ」の問題では、絵を見て数を数えられるようにしたり、示されている数字の数だけ◯を塗りつぶしていく問題などが出題されています。
レベル2では、読めるようになった文字を書けるようにする学習に取り組みます。
お手本を見て同じようにひらがなや数字を書く問題だけでなく、迷路や間違い探しなどの問題も使いながら楽しく勉強できるような問題が出題されています。
レベル3では、すでに文字を書けるようになったお子様向けの問題が出題されています。
ひらがなやカタカナをバッチリ書けるようにし、簡単な文章を書いたり、足し算や引き算など小学校に入る前にある程度身につけておきたい内容を学習できます。
2.小学生コース
小学生コースには、主に教科書対応コースとベーシックコースの二種類があります。
ベーシックコースは読み書き計算などの基礎学力を身につけるための問題です。
簡単な問題の反復を通して学習内容の定着を目指し、また、学習習慣の定着も目的とされています。
教科書対応コースは、小学校で使用する教科書に対応した問題が出題され、ベーシックコースよりは難易度が高めに設定されています。
お子様の学力に合わせてどちらか一方のコースを選んでいただくこともできますし、両方のコースを同時に受講することもできます。
コースによって難易度に差はありますが、どちらも基礎を身につけるための問題ですのでそれほど難易度は高くないと思われます。
小学生コースにはこれ以外にもEコースという英語のリスニングと発音を鍛えるコースや、生活・社会・理科を勉強できるコースもあります。
3.中学生コース
中学生コースでは、英語・国語・数学を学べる教科書対応コース、英語を学ぶEコース、理科コース、地理・歴史・公民を学べる社会コースの4種類があります。
教科書対応コースとEコースは1ヶ月ごとに新しい教材が届く仕組みになっていますが、理科コースと社会コースは1年分がまとめて届きます。
中学生コースも基本レベルの問題が出題されるようになっており、基礎学力の定着や学校の勉強の補助としてお使いいただけます。
3.どのようなお子様に向いているのか
1.学校の勉強についていけていないお子様
いちぶんのいちで扱う問題は教科書レベルの問題やそれ以前の基礎のレベルの問題になります。
そのため、学校の勉強についていけないお子様が学校の勉強を補うためにお使いいただくのに適していると思われます。
2.学習習慣を身につけたいお子様
いちぶんのいちでは1日2枚程度のプリントに取り組むのを目安にしており、1日あたり20分程度で取り組めるので、「毎日少しずつ勉強する」という習慣を身につけるには向いているかと思います。自宅で勉強する習慣が全くついていないというお子様にはとっつきやすさがあるかもしれません。
4.メリット
1.月謝が安い
いちぶんのいちは、幼児コースは月650円、小学生コースは月820円、中学生コースでも月1200円程度の値段で利用できます。
そのため、他の家庭学習教材と比べるとお手頃な値段でお使いいただけます。
そのため、他の習い事の月謝があったり家庭学習にあまりお金を使いたくないというご家庭には向いているかもしれません。
2.教科書対応
いちぶんのいちのプリントは教科書対応になっているため、学校の勉強と並行して進めやすくなっています。
学校の勉強になかなかついていけないお子様や、学校の勉強をバッチリ身につけたいお子様に向いていると言えるでしょう。
5.デメリット
1.分量が少ない
いちぶんのいちの教材は1日2枚のプリントに取り組むように設計されていますが、教材への興味の強いお子様や学校の勉強にそれほど苦戦していないお子様はあっという間に解き終わってしまう可能性があります。
未就学の子だとちょうど良いのではないか?とお考えの方もいらっしゃるかもしれませんが、未就学のお子様はイラスト付きの教材に興味を示したり、覚えが早いため意外とあっという間に終わらせてしまうものです。
学習習慣を身につけるという目的でしたら分量が少なめでも問題ないのかもしれませんが、あっという間に終わってしまう問題だとお子様にとっても「勉強している」という感覚を持てずに飽きてしまう可能性があります。
お子様の学習意欲をあげてあげるためには、もう少し分量が多い教材を選んであげた方がいいかもしれません。
2.問題が簡単
幼児コースでしたら文字の読み書きの問題、小学生以上のコースでしたら教科書対応の問題が出題されていますが、他社の教材と比べると簡単すぎるように感じるお子様が多いと思われます。
学校の勉強の内容を固めるには向いていますが、先取り学習や応用問題をやらせたいというお子様にはあまり向いていないです。
先ほども述べたように、簡単な上に1日の分量が少ないと飽きてしまうかもしれません。
3.お子様のペースに合わせて進められない
いちぶんのいちは毎月決まった量の教材が送られてくるため、お子様の得意苦手に合わせて進めにくいというデメリットがあります。
得意な単元はどんどん先に進めたい、苦手な単元はじっくり時間をかけて身につけたいという場合、毎月決まった量の教材だとお子様の学習の進捗に合わせられないため、適切な学習効果が得られない場合があります。
教科書対応になってはいますが、単元によってお子様のペースはまちまちなので、お子様の理解度に合わせて進められる教材を選んであげると良いでしょう。
6.まとめ
今回は、プリントを使った家庭用学習教材「いちぶんのいち」についてご紹介しました。
教科書対応の問題や、未就学のお子様でも取り組んでいただける問題など長期的に基礎学力を鍛えるためには向いている教材ですが、問題の量や質をみると物足りなさを感じる部分もあります。
お子様にどのような学習をさせたいのか、今の学力はどの程度なのか、保護者の方が見極めて教材を選んであげるようにしましょう。